2017.08.08

ITのある暮らしが地域をつくる

情報通信業
株式会社サンロフト
アーチプランナー

今井 洋志さん

Iターン
20代
長野県飯綱町
= Profile =
1992年長野県飯鋼町生まれ。大学進学を機に静岡へ移住。現在は焼津にあるIT企業の株式会社サンロフトに勤務。教育・保育業界のICT化支援に関連して広告営業に関わる一方で、大学時代から取り組んでいる「静大フューチャーセンター」のつながりで、県内外問わず、学生や企業人との関わりを広く持っている。

きっかけ ~UIターンまでの経緯~

「人の縁」を渡り次いで焼津へ
 僕は大学進学を機に、地元の長野県から静岡県にやってきました。大学も静岡大学人文社会科学部で、キャンパスは静岡市。ですから、焼津に本社をかまえるサンロフトへの入社が、僕と焼津との出会いになります。
 実は大学卒業後は、県内の信用金庫に勤めていたんですが、働いていくなかで直感的に、「時代の流れを感じながら創造性のある仕事をしたい」という思いが強くなっていって、入社3か月ほどで退職したんです。 
 一方で、ITというのは、地方にいてもどこにいても、いろんな人とつながって新しいビジネスやコミュニケーションを生むことができる分野です。そこで地方ベンチャーやITの利活用という環境に身を置いてみたい、と焼津にやってきました。
 振り返ってみれば、その軸は大学時代につくられたと思います。就活を終えた大学3年の3月、なんとなく学生生活に物足りなさを感じていたんですが、その時に、友人から「静大フューチャーセンター」の活動に誘われたんです。静大生が自治体や企業、NPOとのコラボセッションを開催していて、……表現が難しいんですけど、“面白い社会人”との出会いがありました。ちょっと変わり者というか、若者に対して前向きな姿勢の方です。そうした環境の中で、「場を仕掛ける」という活動に面白さを感じ、継続して参加するようになったんです。

仕事について

ITだから、地方だから。
 サンロフトは、Web制作、システム開発、マーケティングの事業を主な柱とするIT企業です。そのなかで、僕はパステル事業部という、教育・保育業界と企業との「架け橋」となる活動に取り組んでいます。サンロフトでは、『パステルIT新聞』という全国の園を対象に配布しているIT専門紙を発行していて、その広告営業を行っています。静岡県に限らず、東京の企業さんとやり取りさせていただくことが多いです。東京の方が多いかもしれませんね。ITサービスを持っているベンチャー企業さんからCMでもよく耳にする大手先さんまで、幅広いお客さんと一緒に仕事ができています。
 その傍らで、いま僕が力をいれていきたいと思っているのはNPO法人の活動です。働き始めてから2年が経った頃(2016年)に、学生時代に携わっていたフューチャーセンターのとりまとめや活動のサポートを行うNPO法人「静岡フューチャーセンター・サポートネットESUNE」に携わり始めました。大学や地域など、県内のフューチャーセンターと連携を図って、静岡でNPOの活動に携わる人や社会課題にチャレンジする人を増やすことが目的です。平日の夜や土日の時間を使って、イベントを企画・運営したり、フューチャーセンターを継続させるためのサポートを行っています。
 今後は、広告マーケティング領域でのプロボノ活動や、フューチャーセンターの活動などを通じてネットワークを広げ、静岡ならではのIT×地域活性化のビジネスモデルでスタートアップも経験したいですね。

今井 洋志さんが働く会社について

情報通信業
株式会社サンロフト 
Webサイト制作、システム開発、クラウド化支援、IT教育をトータルサポートできます。また、経営やマーケティングなどのセミナーを主催できることも強みで、年に一度、地元で100名以上の経営者が集う「IT経営フォーラム」は、地方創生につながることが期待されています。

焼津での暮らし

頭を柔らかくしてくれる人と環境がある
 僕は地元も長野で、大学時代も静岡市で一人暮らしをしていました。なので、焼津のことはほとんど知らず、「魚」「漁業」のイメージしかありませんでした。実際に暮らしてみても、日常的に魚の香りがしますしね(笑)。
 そんな風に就活のときも選択肢に焼津がなかったくらいですが、実際に働き始めてみると、地域に軸足をおいた企業がこんなにあったのかと驚きました。焼津の人をみても、ざっくばらんというか、漁師町だからかオープンな気質の人が多い印象がありますね。静岡県全体をみても、海や山、資源がたくさんあって、行こうと思えばいろんなところに遊びに行きやすいし、休日も充実して過ごせる。食べ物も美味しいですしね。東京だけにいたら息詰まってしまうかもしれないところに、リラックスできる時間があるんです。一方で、仕事面では東京の人と働くこともできるので、刺激にもなる。それはもしかしたら、地域に軸足をおきながらも仕事の幅が広いIT企業ならでは、サンロフトならではの良さかもしれません。
 僕にとって本業とフューチャーセンターの2軸があるということはとてもバランスがいいですね。本業とフューチャーセンター、そしてこれからももっとたくさんのわらじを履きながら、いろんな種が芽になって、それをつなぎ合わせていけたらと思っています。なので、マーケティングの理論と実践を身につけていくことが直近の目標です。

今井 洋志さんがオススメする焼津のイイトコ

「サンライフ焼津」
焼津駅南口から徒歩10分にある温泉とジム、カフェスペースがある施設。今井さんが焼津にやってきて初めて発見したオアシススポット。午前9時から午後9時まで利用できるため、平日の仕事終わりや休日にジムに行くことがあるのだそう。