2017.12.06

夢は、焼津で釣り宿!

地域おこし協力隊
焼津市地域おこし協力隊
隊員

三浦 愛さん

Iターン
30代
埼玉県
= Profile =
1987年生まれ。埼玉県出身。日本大学海洋生物学部に進学し、大学院まで大好きな魚の生態などを学ぶ。釣り具販売店に就職後、料理の勉強をしようとイタリアへ留学。その後、もともと船釣りに訪れていた焼津の地域おこし協力隊に。オフももちろん海・魚・釣り!

釣りガールが焼津にやって来るまで

 私は埼玉県出身なんですが、もともと3年くらい清水にある釣り具販売店で働いていたんです。その時から、船釣りが好きで、焼津の大井川港によく通っていました。職場でも船釣り用品が担当だったので、勉強半分・趣味半分という感じでしたね。

 でも、はじめは焼津で、しかも地域おこし協力隊として活動することになるとは思っていませんでした。高校までは地元の埼玉で、大学は神奈川県にある日本大学海洋生物学部だったので。転機になったのは、釣り具販売店で働いていたときに一番お世話になった船が焼津の船だったということです。

 大井川港に停まっている「喜久丸」という船なんですけど、そこの船長が釣りだけじゃなく料理にも詳しくて、いろいろなことを教えてくれました。釣り具販売店を退社したのも、「なにか面白いことしたいな」「魚料理の勉強をしたいな」って船長に感化されたからなんです。ちょうど28歳のころでしたね。

 それで、思い切ってイタリアに1年留学しました。実際に海沿いのレストランで働かせてもらったりもして、面白い体験をたくさんさせてもらいました。日本みたいに修行しないとさばかせてもらえないような魚も、シェフがいない時は「さばいといて!」とまるっと任されますから(笑)。

県外出身者から見た焼津を発信

 帰国した今年の2月からは、イタリアで知り合ったシェフのレストランを手伝ったり、釣りをPRする仕事をしたり、ずっと好きな魚や釣りとは縁が切れない生活でした。趣味でも魚や釣りにふれる入り口的なブログもやっているんですよ。どれも地域おこし協力隊を知る前からやっていることですね。

 なので、焼津の地域おこし協力隊を知ったときは、これまでの仕事とうまく両立できるんじゃないか、と思ったんです。釣り目当てでちょこちょここっちにも遊びに来ていましたし、距離も実家の埼玉から車で3時間くらいです。こんなに頻繁に遊びに来るのなら、こっちで働くのもありだなと思って。

 今年の10月から委嘱された地域おこし協力隊ですが、まず地域の方々に自分のことや活動を知っていただくため、観光協会様をはじめ様々な団体・事業者の方のところへ伺ったり、インスタグラムなどのSNSで情報発信をしたりすることが現在の主な仕事です。インスタグラムのために、焼津ならではの風物詩や、あまり知られていないような魅力的な風景を探すんですが、焼津の人にとっては当たり前でも、県外出身の私から見れば、「これいい!」っていうのが結構あるんですよ。今のところ一番のお気に入りはマンホールです。柄が違ったり、カラーのマンホールもあるみたいなので、今度、撮りにいきたいと思っています。

人が滞在したくなるシカケづくり

 これまで釣りを通してつながった人脈ですが、焼津でやってみたいことはたくさんあります。例えば、釣り宿。宿泊できる場所をつくって、そこで釣りやダイビングなど、焼津でできるアクティビティを提供したいです。SUP(サップ)も面白いですよね。留学前から考えていたことなんですけど、「焼津だったらできるんじゃないか」って思うんです。

 私が焼津に来ようと思った理由でもありますが、「歓迎されているな」というのを生活していて感じるんです。はじめは「地域おこし協力隊って何する人なんだろう」って思われるかなって不安もあったんですけど、むしろ、「一緒にイベントをやっていきましょう」という声をいただきます。

 今後はそういう人たちと一緒になって、焼津に人が滞在したくなるようなシカケをつくっていきたいですね。休日も海に行ったり、釣りをしたり、情報を集めたりと移動してばかりです。まるで回遊魚ですけど、好きなものを拠点にいろんなところにヒントを探しに行くのは楽しいです。

 理想は、私の次に「地域おこし協力隊になりたい」っていう人が現れること。任期は3年で、私は焼津市地域おこし協力隊第一号です。楽しみながら、得意分野を活かしながら、焼津の魅力を発信していきたいです。

三浦 愛さんがオススメする焼津のイイトコ

「マンホール」
三浦さんの今のイチオシはマンホール。カツオや波のイラストがあしらわれたマンホールが焼津市内に複数あり、中にはカラーのマンホールもあるのだそう。地域おこし協力隊のインスタグラムでは、焼津ならではの風物詩はもちろん、ついつい写真を撮りたくなるようなフォトジェニックな車止めや日常の風景を発信しています。