「山の手さくら」の時期に会える素敵なカフェ
焼津市の朝比奈川沿いには、全長約2kmにもわたり、約200本もの濃いピンク色の河津桜並木がみえるスポットがあります。見頃は、2月中旬から3月中旬頃。「山の手さくら」と呼ばれ、その濃いピンク色や菜の花の黄色、晴れた日には空のブルーが美しく、そのコントラストはまるで蜷川実花さんの鮮やかな色彩の作品の中にいるような気持ちにさせてくれます。
山の手さくらをもっと知る! 静岡県焼津市にようこそ! (yaizu.gr.jp)一般社団法人焼津市観光協会 焼津市/山の手さくら(河津桜同種) (yaizu.lg.jp)焼津市HP |
焼津の春の風物詩とも言える「山の手さくら」。
その時期だけ会える素敵なカフェがあるのをご存知でしょうか?
毎年、山の手さくらの時期になると、朝比奈川左岸の南の端辺りに臨時駐車場ができます。
その臨時駐車場にあるスペース(焼津市方ノ上521-1)で期間限定でOPENしているのが、
「磯自慢のあまざけやさんとやきいもやさん」です。
営業時間は、2月の土日の10時~14時30分頃。
素敵な笑顔と、清潔感と可愛らしさのあるおそろいシャツを着ているのは、オーナーの山影さん(写真中央)と店員の上村さん(写真左)と山中さん(写真右)です。
おしゃれなスタンドカフェのようですが、メニューは素朴でシンプル。
焼津の蔵元・磯自慢さんの酒粕からつくった「甘酒」と、手づくりの「焼き芋」なんです。
甘酒は酒粕を青野酒店から購入し、あらじおと三温糖、焼津の海洋深層水のみで山影さんたちが手づくりされたものなんだそうです。
焼き芋もBBQスタイルで山影さんたちが手づくり。スモークチップをいれる場所に薪や炭をいれると焼き芋も焼けるそうで、ほくほくとした味わいに、香ばしさがプラスされます。
桜を見ながら焼き芋を食べているとなんだか懐かしい感覚で、「ケーキとはまた違った自然の甘味がいいな、優しい味だな」と癒されます。おばあちゃん・おじいちゃんから小さなお子さまにも優しい味だろうなと感じました。
カフェ設立のきっかけは
山の手さくらでほっこり休憩したくなったから
代表者の山影さんは、浜松市在住。焼津に住んでいる家族から山の手さくらの噂を聞いて、浜松から焼津に遊びにきて、山の手さくらを堪能したそうです。
「素敵な山の手さくらを見ていたら、すこし休憩してお茶でも飲んでほっこりしたくなってしまって(笑)。誰かカフェをやってくれないかなと思ったけど、そうだ、わたしがやればいいんだ!と思って、友だちを誘ってはじめました」
「あったらいいな」をご自身で実現させてしまうという山影さんの行動力がとても素敵です。
カフェを始めた当初は、スーパーなどでさつまいもを仕入れていたそうですが、いざ始めてみると売れ行きも上々。やはり、山影さんと同じように、山の手さくらを見ながら休憩したい、という方は多かったようですね。今では、焼津の青果市場で1回120kgほどをまとめ買いされるそうです。
カフェの店員さんたちに聞いた焼津の好きなところ
取材では、オーナーの山影さんたちが、「山の手さくら以外にも、焼津には良いところがたくさんあって、移住定住したいくらい」と教えてくれました。
焼き芋はスモークによって臭いが付くことから、焼津にある温泉に浸かって帰ることが多いのだそう。駅前にある黒潮温泉やサンライフ焼津、かんぽの宿……、焼津は気軽に行ける温泉が近くにあって、最高なのだそうです。
「山の手さくらが楽しめる朝比奈川沿いからは、ピクニック感覚で登れる「満観峰」も近い。きらきら輝く駿河湾と富士山の景色が楽しめます。本当に焼津は良いところだと思うし、大好きです」とうれしいお話をいただきました。
今後は山の手さくらの時期以外の出店も視野に入れていらっしゃるそうで、朝比奈川沿いを散歩しながら甘酒や焼き芋を楽しむ、というのも焼津の新しい日常になりそうです。さらに、エリアを広げて出店も検討中だそう。今後の山影さんたちの活動が楽しみです。
編集後記
山影さんたちのカフェがある場所は、焼津自慢の桜スポットです。店員さんもとても気さくで、メニューもとても美味しく、優しい味です。わたしはすでに「磯自慢のあまざけやさんとやきいもやさん」と店員さんが大好きになってしまいました。そして、そんな焼津をまたさらに大好きだと自覚したのでした。これを読んだ方が焼津に来て、いろんな出会いや体験から焼津を好きになっていただけたら嬉しいです。ぜひ、皆さんも焼津を味わってみてください。
「あったらいいな」から夢を実現して、さらに今後も夢は続き、期間やエリアを広げての出店も予定されいているなんて素敵な皆さんですね。私たちも皆さんも、ぜひ、夢を実現していきましょう。

焼津まちかどリポーター
FREEBYRD
横浜市出身で5歳から藤枝に移住。静岡県立大学を卒業後、営業職として勤務。幼少期からリトミック教室や合唱など音楽が好きで、学生時代から今もコピーバンドを組み、地域のイベント等で演奏している。
記事一覧へ >